Q&A セクハラが法律上の犯罪になることはありますか?

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セクハラが法律上の犯罪となることはありますか?
あります。

セクシャルハラスメントとは、厚生労働省によると、職場におけるセクシュアルハラスメントには、職場において行われる性的な言動に対する労働者の対応により当該労働者がその労働条件につき不利益を受けるものと、当該性的な言動により労働者の就業環境が害されるものがあると定義されています。この定義によりセクシャルハラスメントとされる行為の中には、犯罪行為も含まれています。以下では、セクシャルハラスメント行為がどのような犯罪行為となるのかを確認しましょう。

  • 公然わいせつ罪(刑法174条)
  • 強制性交等罪(刑法177条)
  • 強制わいせつ罪(刑法176条)
  • 強要罪(刑法223条)
  • 名誉毀損罪(刑法230条1項)
  • 侮辱罪(刑法231条)
  • つきまとい等の禁止(ストーカー行為等の規制等に関する法律第3条、第2条3項)
  • のぞき見の禁止(軽犯罪法1条23号)
  • ちかん行為の禁止(各都道府県ごとの迷惑防止条例)
  • 盗撮行為の禁止(各都道府県ごとの迷惑防止条例)
  • つきまとい行為等の禁止(各都道府県ごとの迷惑防止条例)

それぞれ、どんな犯罪なのかを簡単に確認しておきましょう。

公然とわいせつなことをした場合に成立する犯罪です。職場や飲み会の場などのさまざまな人が集まる場で性器を出すなどのわいせつなことをするとこの犯罪が成立します。
暴行または脅迫を手段として性交した場合に成立する犯罪です。いわゆるレイプと呼ばれるものです。
暴行または脅迫を手段としてわいせつなことをした場合に成立する犯罪です。暴行・脅迫を用いて性器に触れたり、自分の性器を押し当てたり、乳房を揉んだりした場合のほか、無理やりキスをした場合もこの犯罪が成立します。
暴行または脅迫を手段として人に義務のないことをおこなわせた場合に成立する犯罪です。暴行・脅迫を用いて性的なことをさせた場合にはこの犯罪が成立します。
公然と事実を述べることにより人の社会的評価を下げた場合に成立する犯罪です。職場や飲み会の場などのさまざまな人が集まる場で「Xは2股している」などと発言した場合にはこの犯罪が成立します。
公然と人を侮辱した場合に成立する犯罪です。職場や飲み会の場などさまざまな人が集まる場で、「Xはヤリマン」などと発言した場合にはこの犯罪が成立します。
つきまとい等を繰り返したり、つきまとい等に対して禁止命令が出されたにもかかわらずつきまとい等をした場合に成立する犯罪です。つきまとい等とは、つきまとったり、待ち伏せたり、監視していることを告げたり、面会や交際を強要したり、無言電話をしたりすることをいいます。
正当な理由なく住居、風呂場、更衣室、トイレなどをのぞいた場合に成立する犯罪です。男女の更衣室やトイレなどをのぞいたり、盗撮したりした場合にはこの犯罪が成立します。
公共の場所で服の上から身体に触った場合に成立する犯罪です。飲み会の場で服の上から身体を触ったが、強制わいせつ罪までは成立しないような場合にこの犯罪が成立します。
公共の場所で下着や身体を撮影したり、撮影目的でカメラなどの機材を設置したりした場合に成立する犯罪です。トイレにカメラを設置したりした場合にこの犯罪が成立します。
つきまとい行為を繰り返した場合に成立する犯罪です。ストーカー規制法で禁止されるつきまといの他に、住居付近をうろついたりする場合も含まれます。

刑罰の傾向については以下の通りです。

強制性交(いわゆるレイプ)にまで至ると、執行猶予なしの懲役刑になりやすい
性的な部分を触ったりする強制わいせつでは、内容や回数などによって執行猶予がつくかどうかが分かれる
ストーカー規制法におけるつきまといでは、執行猶予つき懲役刑が多いが、ストーカー行為の悪質さ次第で執行猶予なしの懲役刑になることも
のぞき見の禁止違反では、科料刑(1000円以上1万円未満)になったケースあり
迷惑防止条例違反では、執行猶予つきの懲役刑が多い

執行猶予つきの判決が多い印象です。性犯罪を受けた被害者の被害の深刻さを考えると、少し物足りない結果かもしれませんね。

セクハラの判断基準などについてもっと詳しく知りたい方は以下の記事をご参照ください。

セクハラとは?どこからがセクハラ?セクハラの判断基準を弁護士が解説します

kubota
犯罪にあたるかもしれないひどいセクハラにお悩みの方は、一度弁護士にご相談くださいね。