最も信頼できる基本書は?【刑事訴訟法編】

はじめに

予備試験や司法試験の勉強をしているとどうしてもわからないところがが出てきてしまいます。そんな参照したいのは詳細に書かれた信頼のおける基本書です。信頼のおける基本書を読めば、おおよその疑問は解決できますし、たとえ疑問を解決できなかったとしても何かしらのヒントを得られることが多いです。また、信頼のおける基本書に書かれていないような疑問については、とりあえずわからないまま進めてよいという目安として使用することもできます。

そのため、詳細に書かれた信頼のおける基本書については座右に置いておきたいところです。ところが、たくさんの基本書の中から信頼のおける基本書を選ぶのは難しいことですし、それに時間をかけるのももったいないです。そこで、私が最も信頼している基本書とその他の信頼できる基本書を紹介しますので、この中から選んでいただければと思います。

1 最も信頼している基本書

私が最も信頼している刑事訴訟法の基本書はこちらです。

  • 刑事訴訟法 第2版(有斐閣) 酒巻匡

この本は非常に精緻な記述が特徴の本です。酒巻先生の慎重な言葉選びの様子が伝わってくるかのような文章なので、じっくりと読み込まなければ理解できない部分もあります。理解が難しい部分については、法学教室283~305号掲載の「刑事手続法の諸問題」も併せて参照することで理解が進むことが多いです。

2 その他信頼できる本

(1)判例を理解するために

  • 判例講座刑事訴訟法(捜査・証拠篇) 第2版(有斐閣) 川出敏裕
  • 判例講座刑事訴訟法(捜査・証拠篇)(有斐閣) 川出敏裕

この本は判例を細かく分析しています。加えて、基本書の行間を埋めるような記述も豊富です。判例について調べる際には必ず参照したい本です。

(2)手続や論点をより理解するために

  • 基本刑事訴訟法1 手続理解編 吉開多一、緑大輔、設楽あづさ、國井恒志
  • 基本刑事訴訟法2 論点理解編 吉開多一、緑大輔、設楽あづさ、國井恒志

この本は、手続と論点に分けて、それぞれをしっかりと解説しています。手続については令状や起訴状等の各種書面のサンプルが掲載されているほか、公判の解説においては刑事裁判における裁判官と当事者の具体的なやりとりの例まで掲載されているため、実際の刑事裁判をイメージしながら学ぶことができます。論点についても丁寧に解説してくれていますので1と2のいずれもおすすめです。

(3)普段使いに

  • 有斐閣アルマ 刑事訴訟法 第6版(有斐閣) 田中開、寺崎嘉博、長沼範良

刑事訴訟法アルマは圧倒的にコンパクトでわかりやすいです。刑事訴訟法は判例が特に重要ですが、これを基本書でカバーしようとすると非常に分厚くなってしまいますので、基本事項の習得にはこの本を用いることをおすすめしています。

 

kubota
民事訴訟法は抽象的で難解な概念が多いため、理解が難しい科目の一つです。本記事ではしっかりと解きほぐしながら解説している本を紹介したので、ぜひご利用いただき民事訴訟法の理解に役立てていただければと思います。

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